医療の現場で人の命や健康を支えている看護師の仕事に憧れを抱く方は多く、「将来は看護師になりたい」という中学生も多いでしょう。
また、「将来看護師になるために中学生からできることはあるのか?」という疑問をお持ちの方もいるかと思います。
今回の記事は「看護師になるために中学生からできること」というテーマで、役立つ勉強や経験、身につけておくべき力などを紹介します。将来の夢に向かって準備を始めたい方や、進路選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
看護師になるには?
看護師になるためには、まず「看護師国家試験」の受験資格を得る必要があります。中学校卒業後に、高校を経て看護師養成課程がある学校(看護専門学校や看護大学、短期大学など)に進学します。養成課程では、医学や看護学の基礎知識を学び、実習を通じた臨床経験を積むことで、卒業時に国家試験の受験資格が与えられます。
国家試験に合格すると看護師の資格を取得でき、現場に立つことができます。決して簡単な道のりではありませんが、基本的には誰もが目指せます。
看護師になるために中学生からできること

看護師になるために中学生からできることとしては「基礎学力を高める」「看護師の仕事のことを調べる」「様々な人とコミュニケーションを取る」「職場体験に参加する」などが挙げられます。
基礎学力を高める
看護学校の入試や、入学後の学びにおいて、基礎学力は欠かせません。特に国語・数学・理科などの教科は、看護の専門知識を理解するうえで重要な土台となります。例えば、人体の構造や薬の作用を学ぶ際には理科の知識が役立ち、患者さんとのコミュニケーションには語彙力や読解力が求められます。
中学生のうちから勉強習慣を身につけ、苦手分野を放置せずに克服していくことが大切です。日常の授業を大切にしながら、読書などを通じて語彙力・表現力を磨くのもおすすめです。基礎学力を養っておくことで、将来の看護学校での専門学習がスムーズに進み、国家試験にも自信を持って臨めるでしょう。
看護師の仕事のことを調べる
中学生のうちから「看護師がどのような仕事なのか」をしっかりと知っておくことも大切です。看護師といっても、病院勤務だけでなく、介護施設、訪問看護、学校や企業の保健室など、活躍の場は幅広くあります。それぞれの職場で求められる役割や働き方、必要な資格を調べて理解しておくことで、自分が将来どのような看護師になりたいのかを具体的にイメージしやすくなるでしょう。
また、テレビや書籍、看護師のインタビュー記事などを通じて現場の声を知っておくことも大切です。地域の看護系の体験イベントに参加してみるのも良いでしょう。看護師の仕事を理解しておくことは、スムーズな進路選択や学習意欲の向上にもつながります。
様々な人とコミュニケーションを取る
看護師は、患者さんをはじめ医師や看護スタッフ、ご家族など、多くの人と関わる職業です。中学生のうちから、積極的に様々な人と接し、相手の話を「聴く力」や「気持ちを汲み取る力」を養っておくことが大切です。友達や先生、家族との日常会話の中で、相手の表情や言葉の意図をくみ取りながら、自分の考えをわかりやすく伝える練習をしておくと良いでしょう。
また、ボランティア活動や地域行事などに参加するのも良い経験になります。異なる年齢層や立場の人との関わりを通じて、思いやりや協調性、状況判断力が自然と身につきます。人間関係を築く力や柔軟な対応力は、将来看護の現場で患者さんや同僚と信頼関係を築くうえで役立ちます。
職場体験に参加する
中学の職場体験や地域イベントなどで、医療・福祉分野の現場を見学することは貴重な経験になります。病院や介護施設、福祉センターなどで実際の仕事を観察することで、看護師の仕事内容や責任の重さ、現場で求められるチームワークや気配りの重要性を実感できるでしょう。
現場の雰囲気を肌で感じることで、自分の将来像をより具体的に描きやすくなります。体験を通じて感じたことを日記や作文にまとめておくと、将来の看護学校の面接や志望理由書を書く際に大いに役立ちます。
高校選びのポイント・注意点

ここまで、「看護師になるために中学生からできること」を紹介してきましたが、看護師を目指す上で、高校選びに迷われる中学生も多いかと思います。
高校選びが直接的に資格取得やキャリアを決定づけるわけではありません。しかし、高校での学びや経験は、将来の進路選択や成長に大きな影響を与えることがあり、自分に合った学習環境を選ぶことが、看護師を目指す上でも重要になります。
看護系学科・コースのある高校への進学を検討されている中学生も多いでしょう。看護系学科・コースがある高校を選べば、医療の基礎知識や実習を早い段階から経験でき、進学後の学びをスムーズに進められます。
ただ、普通科の高校に進学して、卒業後に看護専門学校や大学の看護学部へ進学している方も多いです。普通科では幅広い教養を身につけられるため、基礎学力を高めながら将来の選択肢を広げられるというメリットがあります。
どちらの道を選ぶにしても、「自分に合った環境であるか」を意識して高校を選ぶことが大切です。
看護師になるために中学生からできることはある
今回は、「看護師になるために中学生からできること」というテーマでお届けしました。中学生のうちは、基礎学力を高め、人との関わりを大切にしながら、看護師という仕事への理解を深めていくことが大切です。
なお、神奈川県横須賀市にある本校「緑ヶ丘女子高等学校」では、医療・看護・福祉分野を志す生徒のための「看護医療プログラム」を設けており、専門的な学びや進学支援、現場体験などを通して生徒一人ひとりの成長をサポートしています。看護師の仕事に興味があり、夢に向かって確実に歩みたい方は、ぜひ学校見学会や説明会にご参加ください。
