本校のICT教育デザインの現況2024年度
2024/06/11(火)
本日は本校のICT教育デザインの現況2024年度

情報システム部長

本校のICTの試み2022年度~【概略】

 2022年度より本校ではICT技術を活用した学校教育の推進を図ってまいりました。そうした中での本校の現在地を2024年度開始時点としてまとめております。

 前提として組織内ではM365アカウントを生徒一人ひとりへ配布して使用しています。また、2023年度より一人一台端末としてsurface Go3&surfaceGo4を生徒に貸与しています。端末はM365アカウントにて認証・制御しており、Intuneとi–フィルターを導入して保守をしています。2022年に生徒用LANの設計構築・工事を完了し、ネットワーク面でもデバイス面でも安定した環境を提供しています。校内でこれまでオンプレで管理していたデータも複数ありましたが現在はone driveの活用をすることで個人情報を含まないデータの共有速度が跳ね上がり、これまで以上に学校教育の密度があがっています。

 

【現在の概況】

①2022年度~ MIEE2名認定

 Microsoftショーケーススクールを目指し、教員2名がMicrosoftの公式認定資格であるMIEEへ認定されました。

 

②office製品のセキュリティ保護

 クラウド側からラベル設定を行い、組織内のアカウントのみが閲覧表示ができる機密データ取り扱いを可能にしています。

 

③Microsoft Teamsの活用

 校内連絡ハブとして生徒-教員・教員-教員間で活用をしています。クラス伝達をTeamsにておこなったり、課題配信機能を用いて宿題配信を行う形で教育をデザインしています。

 

④Microsoft Formsの活用

 これまで紙ベースでアンケートを配布していましたが、現在はTeamsを介してアンケート配信を行っています。紙ベースでは集計に時間を要していましたがデータベースとなったため集計業務はこれまでよりも効率化されています。また、データは個人情報に留意しながら分析・テキストマイニングをして業務の改善を図っています。

 ⑤One Noteの活用

 本校では生徒用タブレットは表示機としての利用ではなく、ノートとしての活用をしています。キーボードやペンシルを利用して縦書き・横書きいずれにも対応してノートをとってくれています。教員側もPDFデータでレジュメや授業プリントを配布し、書き込みやメモ書きに適応できるよう対応をしています。生徒は授業ノートを全てクラスノートブックに書き込み、教員は常にノートチェックができる体制を構築しています。

⑥office製品活用によるレポート・発表

 現在は探究の授業にて自己探究-進路探究をおこなっていますが、自身が調べたことをまとめ、他者へ分かりやすく発表(インプット-アウトプット)しています。その際、One NoteやWordに参考文献やデータを取り込み、PowerPointにて発表資料を作成・Wordにて発表原稿、レポートを作成しています。

 

⑦学習ポータル

 Microsoft Edgeを開くとシングルサインオンで学習ポータルへアクセスできるように設計をしています。学習ポータルからその時利用したい②~⑥にて使用するアプリケーションへアクセスし、PCの操作をある程度簡易化しています。

 

⑧Sway

 簡易的な学級通信を写真ベースで作成する際にMicrosoft Swayを活用し、作成時間の短縮をおこなっています。

 

 

・期待されること

Windows OS端末の操作に慣れoffice製品の扱いをある程度身に着けた状態で進学をしてくれること、また本校では「社会人基礎力」と銘打っておりますが、社会に出た時に必要とされる基本的なICTの取り扱いにすぐに適応できる基礎力を身に着けてくれることを願って上記のようなデザインをおこないました。

副次的に社内のペーパーレス化やセキュリティリスクの軽減も実現できています。

 

【今後の発展】

 職員のメールは基本的にOutlookメールを使用していますがIntune制御で生徒のメールには組織内のユーザからしかメールが届かないように設定し、Teamsにて配信された課題の通知や自身を対象にメンションされたメッセージの閲覧、プランナーにて配信されたタスクの確認をおこなえるようにしていきます。またTo doの活用を促進しプランナーにて配信されたタスク、自身で作成したやることリストを管理できるようデザインしています。Outlookは予定帳機能も有していますので現在は紙ベースで管理している手帳もデジタル化し「社会人基礎力」の育成に努めてまいります。

学習といった観点からは予習復習用の授業動画を作成し、社内プレイリストをストリーム上で公開していくことも計画しています。

職員の業務における今後のoffice製品活用の展開としてはシェアポイントでの学内ポータル作成・パワーオートメイトによる業務効率化(現在は出張申請やOutlookメールの自動振り分け転送などを導入済み)を更に図っていく予定です。また、2024年度からは生成AIの業務や授業への活用を促進し、教員の業務の効率化と自立した学習者としての生徒像の2点に注力をしていく予定です。

生成AIでは初心者から中級レベルへと押し上げる働きと、業務においては文書化されたもの(またはしたもの)をパワーポイントに起こしたり、EXCELで管理していたデータを自動でグラフに書き換え、短時間で視覚化を行う手助けをおこない、教員の業務負担軽減を実現してまいります。

前のページに戻る