保育・看護の現場で役立つ心理学 -応用行動分析を学んで-
2025/07/16(水)
先日、フェリス女学院大学にて仲嶺先生による講義「保育・看護の現場での困った行動を解決しよう!―応用行動分析を用いた問題解決―」を受講しました。心理学の一分野である「応用行動分析」を通して、子どもや患者さんの“困った行動”をどのように理解し、対応していくかを学ぶ貴重な機会となりました。
応用行動分析とは、ある行動の「前(きっかけ)」と「後(結果)」に着目して、なぜその行動が起こるのかを明らかにし、望ましい行動を引き出すための方法を考える支援手法です。教育や医療などの対人支援の現場で幅広く活用されており、理論と実践を結びつけることができます。
講義では「オペラント条件づけ」についても学びました。これは、行動がその結果によって強化されたり弱化されたりするという考え方で、特に「正の強化」は、望ましい行動の直後に良いことが起こることで、その行動が増えるという原理です。
グループワークでは、2つの具体的なケースをもとに考察を行いました。1つ目は「スタッフに乱暴な言葉を使う患者さん」、2つ目は保育園で「困っている児童への関わり方」でした。どちらのケースも、感情に流されず、行動の背景やきっかけに注目することで、適切な対応が見えてくることを学びました。
講義の最後には、公認心理師などの資格についてのご説明もあり、将来のキャリアについて考える良いきっかけにもなりました。応用行動分析の学習を通じて、生徒は「なぜその行動が起こるのか」を丁寧に考えようとする姿勢が育まれ、相手の立場に立って行動を理解する力が高まっている様子が見られました。 心理学の視点を持つことで、保育や看護の現場において、より的確で温かい支援が可能になることを実感した講義でした。

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