高校2年生の医療・看護系志望者を対象に、ライフゆう施設長であり小児神経専門医として長年現場に携わってこられた水口浩一先生をお招きし、特別出張講義を実施しました。会場となった教室には、普段の授業では触れる機会の少ない「医療倫理」をテーマに、深く考える学びの時間が流れました。
今回の講座タイトルは『安楽死が合法の国を体験してみよう』。ロールプレイやシナリオを用いた対話形式で進められ、生徒たちは“もし自分がその国の住民だったら”という視点に立ちながら、命の扱われ方や社会の価値観を体感的に学びました。単なる知識の習得ではなく、自らの価値観を揺さぶられるような問いが次々と投げかけられ、教室は真剣な空気に包まれました。
水口先生は、「救急車の有料化」「安楽死の合法化」「未病への取り組み」「生活保護の是非」など、現代社会が直面する医療・福祉の課題を提示しながら、「YESと言った国は今どうなっているのでしょうか?」と生徒に問いかけました。社会が“効率”や“自己責任”を重視する流れの中で、命や弱者がどのように扱われていくのか。生徒たちは、医療者としてだけでなく、一人の人間としてどう向き合うべきかを考える貴重な機会となりました。
医療の現場では、知識や技術だけでなく、患者の人生や価値観に寄り添う姿勢が求められます。今回の講座は、生徒たちがその第一歩を踏み出す大切な時間となり、医療を志す覚悟をより強くするきっかけとなりました。